Seem Seem
木村ご夫妻写真1

来月出産を控える夫妻に聞く、夫婦で取り組む妊活の考え方

以前の職場の先輩後輩だった木村憲仁さんと福田恵里さん。2年間の交際を経て結婚されたふたりは現在、ともに起業家としての道を歩まれています。もうすぐ初のお子さんの出産を控えるおふたりに、はじめての妊活に対する考え方や、妊活に関する夫婦のコミュニケーションについてお伺いしました。

Seemで最初の安心感は得たものの、「なかなか子供ができないこと」は驚きだった

ーーおふたりがお付き合いされてから、「結婚」について考え始めたのはいつ頃からですか?

木村:付き合った当初から、恵里はずっと「結婚したい」と言ってました。

福田:2020年はオリンピックがあったり、自分がちょうど30歳になる年だったので、この年に第一子を産みたいと思っていました。なので、そこから逆算して2019年には妊娠しているために、2018年か2017年には結婚したいと考えていたんです。ただ、結婚前後はお互いに起業した後だったので、ふたりの仕事が落ち着くまでは妊活は控えていました。

ーー具体的に妊活をスタートさせたのはいつ頃からだったんですか?

福田:2019年に入ったばかりの頃ですかね。会社も3期目を迎え、採用などもうまく行き始めたこともあって、ある程度(会社を)任せられるようになったので、タイミングもいいかなと。

ーー妊活を始めてみて驚いたことはありますか?

福田:「(子供が)簡単にはできないんだ!」とすごく思いました。20代であれば、タイミングさえ合わせれば、ある程度すぐにできるものかと思っていたのですが。ネットの記事を調べると「健康な男女がしばらく試しても、子供ができなかったら不妊の可能性がある」と書いてありました。夫は妊活を始めた当初にSeem(自宅で精子の濃度と運動率を測定できるキット)を使わせていただき、精子の状態に問題がないことがわかっていました。

私に関しては、最初はルナルナ(排卵日予測、生理日管理アプリ)を使って排卵日の目安を調べるだけだったのですが、1〜2ヶ月経ってもうまくいきませんでした。妊活は一つ一つ課題を特定しながら、解決策を打っていくアプローチを取るといった全体感を把握していたので、私もクリニックに行って調べることにしました。クリニックは職場から通いやすい、自転車で3〜5分の場所にある不妊治療専門のクリニックです。クリニックでは1〜2ヶ月にわたり3〜4回検査をしたのですが、毎回数万円の費用がかかるので、出費としては少なくありませんでした。

検査の結果、問題はなかったので「タイミング法」で妊活に取り組むことしました。医師の方に「この日のこの時間にお願いします」とピンポイントでタイミングを指定されて、実際に一回目で妊娠することができました。

ーー一般的に男性は妊活に関してやることがないと思われがちですが、木村さんはどのように考えていましたか?

木村:もともと「Seem」については知っていました。「男性原因で妊活がうまくいかないことがある」ことも知識として知っていたので、妊活を始めた当初にSeemを試しました。「自分はどうなんだろう」といった不安もありましたし、先に結果を知っておけば、妊活を進めるにあたっても、その後のアクションも取りやすいと思ったので。結果として、精子の数や動きに問題がないことがわかりました。もちろん病院でちゃんと検査を受けたら違う可能性もあるとは思いつつ、(Seemの)数値として恐れがないレベルだったので、「まずは大丈夫」と受け止めました。

ーー実際にSeemを使ってみた使用感はいかがでしたか?

福田:めっちゃ簡単だったよね!

木村:え、なんで恵里が先に言うの(笑)。

福田:いや、すごい短時間で「できたよ」とアプリの結果画面を見せてもらって。精子が動いているのをみて、「すごいなー!」と感動したのを覚えています。

木村:仮に病院に行かなければ検査できないのだとしたら、おそらく僕はやっていないんですよ。Seemの場合はAmazonで注文して、一人で手軽にチェックできるので、本当に簡単でした。事前にAmazonのレビューを見てみると、「難しい」とか「うまくいかない」といった投稿があったのですが、実際にはとてもシンプルでストレスは全くありませんでした。何よりも、恵里が言うように、目でみてふたりで安心感を共有できるのが素晴らしいと思いました。

はじめからふたりで妊活に取り組めたことで、コミュニケーションがスムーズに

ーーSeemで精子の状態がわかってから、何かアクションは変わりましたか?

木村:そうですね。僕自身のアクションは変わらなくて、不妊治療のクリニックに行くときに、恵里はひとりで行ったんです。ある意味、Seemを使ったことで僕の精子の状態はある程度わかっていたので、「私一人で大丈夫」という感じでした。そうしたコミュニケーションがストレスなく取れたことで、無駄な時間や変な軋轢を生まずに、次のステップに行けましたね。

ーー妊娠がわかった瞬間はどんなお気持ちでしたか?

福田:おそらくすべての妊婦さんが体験しているのではないかと思うのですが、毎月ちょっと生理が遅れたり、眠くなったりすると、検査薬を使って「今回こそはできているんじゃないか」と期待して見ると思うんです。私自身何回も裏切られていて、妊活をはじめて半年で妊娠がわかったとき、「ああ、やっとか」とすごくうれしかったです。

木村:その瞬間は一緒に居て、遠くの方から恵里が笑顔で「できてたー!」と伝えてくれました。もちろんめちゃくちゃうれしかったですし、安心した気持ちもありました。一方で、出産までの過程に関する知識のなさへの不安も一気に押し寄せましたね。

福田:すぐにふたりで、まず必要になることを調べ始めたのですが、最初から喧嘩になりました。完全に気持ちが先走っていたのですが、それこそ「いつ保育園に入れるか」みたいなことで(笑)。というのも、共働きで育児をすることになるため、どうやって子供との時間を捻出するのかは私たちにとって死活問題になりますから。

ーー恵里さんは育児とキャリアの両立についてはどのように考えられていますか?

福田:子育てと仕事を切り離すのではなく、ライフイベントの一つとして、仕事と子育てを混ざり合う形で両立させる。今の会社のメンバーなら、働きながら一緒に子供を育てることができると思います。つまり、子供ができることをキャリアに対してデメリットと考えるのではなく、キャリアを拡張させる一つのいい出来事としてポジティブに捉える。ある意味、自分にとってもチャレンジと考えています。

妊活・妊娠・出産・子育て 全ての期間において必要な、夫婦間のコミュニケーション

ーー妊娠なさってからは、どんなことに苦労されましたか?

福田:今まで、SNSで友達が「妊娠しました」と投稿してから、「生まれました」という投稿をするまで一瞬のように感じていました。ただ、自分が実際に経験してみると妊娠期間の十月十日は思ったよりも長い。個人的にはつわりも酷く、3〜4ヶ月間くらいは毎日吐いてしまうような生活でした。周囲の人がSNSで妊娠を報告するのは一般的に、安定期を迎えてからですよね。でも実際は、みんな苦しい時期を挟んでようやく報告に至っていることがわかりました。

とはいえ、妊娠後期の安定期に入っても、胃や肺が圧迫されるので動悸・息切れがして、身体のしんどさは変わりません。「おめでたいこと」だからネガティブなことを発信しない風潮にあると思うのですが、みんながもっと弱みを見せ合ってもいい環境やコミュニティは作りたいと思いました。

福田:安定期に入るまでは流産のリスクもあるので、言わない人も多いと思うのですが、実際に流産をしてしまうと誰にも知られずに自分は明るく振舞わないといけないわけですよね。それもしんどいと思うので、周りの大切な人には自分を気遣ってもらうためにも、ちゃんと悲しみを共有した方が私は心が安らぐと思います。実際、私は妊娠がわかった直後には会社のメンバーに伝えていました。

ーーそんな恵里さんが側にいたとき、木村さんはどんな思いでしたか?

木村:とても辛そうでした。男からすると毎日無力感を味わい続ける感じというか。毎日つわりで辛そうな様子で過ごしている奥さんを横目に、「何とかして解決したい」といった気持ちはすごく働くのですが、家事をやることはできても、つわりをなくす事はできないので時間が経つのを待つしかなくて…。それでも横に一緒に寄り添って、「しんどいね」と背中をさすってあげるだけでも負担の軽減につながるのは一番の学びでした。

男はどこまでいっても(妊娠を)体感することができないので、身の回りに相談できる人がいないとき、どこかにまとまった前提知識が得られる場所がもっとあるといいですよね。妊婦さん向けの情報はすごく多いですが、妊婦の旦那さん向けの情報はあまり多くないので。

ーー今から妊活を始めようと考えている方々に向けて、最後にメッセージやアドバイスをいただけますか?

木村:僕らの場合は、子供を作ることに対して、お互いに合意が取れていてかつ、迷いがなかったので、今後へも不安感がありません。ただ、周りの話を聞いていると「奥さんは作りたいと思っているけれど、旦那さんはまだちょっと乗り気じゃない」といった温度感がズレてしまっているケースが少なくない。歩調を合わせずに妊活をして、妊娠のしんどい期間に入ると絶対に喧嘩するし、将来のしこりを残すと思うんです。なので、「子供を作る」と決めることは簡単ですが、その手前で出産や子育てに関するお互いの価値観を徹底的に話し合う時間が必要だと思いますね。

福田:先ほど「男性はどこまでいっても妊娠を体験できない」と言っていましたが、それはやはり正しくて、つわりにしても、クリニックに行くのも絶対に自分(女性)は行かないといけないわけじゃないですか。身体的にも精神的にも妊娠出産に関しては、やっぱり女性の方が負担が大きい。だとしても、旦那さんには自分ごととして捉えてもられるようなコミュニケーションや、世の中の空気感がもっと作られてほしいですね。

そのためには女性側も歩み寄りが必要で、相手にやってほしいことや自分の気持ちを口に出して明確に伝えない限り、意識のギャップは全然埋まらないと思います。実際、私がつわりに苦しんでいたときも、「何がしてほしわけではなく、ただ気遣って側にいてほしい」と伝えました。それからは夜の時間も基本的には早く切り上げて帰ってきてくれるようになり、それだけですごく精神が安定しました。なので、女性も「やってもらえない」と嘆くだけじゃなく、男性側にも伝わるコミュニケーションを意識することが、妊娠・出産・子育て全ての期間において必要だと思います。

(インタビュー/テキスト:長谷川リョー 写真:高橋団)

2020年3月インタビュー実施